レーザー治療は皮膚科領域あるいは美容領域において今や必然の技術になりました。これだけ発展したのは、1982年ハーバード大学皮膚科ウェルマン研究所のDr.Rox Andersonらが、Selective photothermolysisというセオリーを確立したのがきっかけです。この理論はメラニンや赤血球など皮膚の中にある色に対して光が選択的に作用し、またパルス幅(照射時間)を調整することにより、治療のターゲットにのみ選択的に光の熱を作用させることができるというものです。以来、瘢痕という重症な副作用を避け、安全で効果的な治療ができるようになりました。
臨床的にレーザー治療が一気に世界的に広まったのはレーザー脱毛でした。脱毛は従来電気で1本1本やくのが常識でしたが、今や脱毛と言えばレーザー脱毛というほどに一般化しました。その後は美容領域で、顔のrejuvenation(若返り)に炭酸ガスやエルビウムレーザーが汎用され、驚くほどの効果がでましたが、2週間ほどは人前にでられないほどのダウンタイムが問題でした。その後、同じ光の熱が皮膚に作用する理論を応用してでてきたのが
IPL(Intense pulsed light; フラッシュランプ;フォトフェイシャル)です。IPLは、レーザーよりもエネルギーが弱いので1回の効果は弱いですが、その分ダウンタイムがほとんどないことが好まれ、大きく広まりました。
大まかなレーザーとIPL(光治療)の違い
- レーザー
- 単一波長 一直線 高エネルギー
- IPL
- 広域波長 拡散 低エネルギー
IPLは、いってみれば弱い出力のさまざまな波長のレーザーがひとつになったものと考えて頂ければわかりやすいかもしれません。市場にさまざまな機器がでており、その波長やパルス幅、出力にはばらつきがあり、それが効果の違いに結びつきます。
- 適応症
- あざ、しみ、そばかす、しわ、キメ、ニキビ、ホクロ、赤ら顔、しゅさ、瘢痕、いぼ、一部の良性皮膚腫瘍、脱毛など
ダウンタイム
しみのところは光がメラニンに反応するのでかさぶたになります。レーザーの場合はしみよりもかなり黒っぽいはりついたようなかさぶたになり、5−7日してきれいにはがれます。お化粧は翌日から可能ですが、照射1ヶ月頃にレーザーによる一時的な炎症による黒っぽくなる反応がみられることがあります。
IPLの場合は、しみの部分の一部がごく浅くかさぶたになったり、濃くなることがあります。が、5日ほどできれいになり、お化粧のりがよくなったりハリを実感できます。

