ニキビへのステロイド注射が流行っているようですが。。
2018/11/29最近、患者様からのお問い合わせでニキビができてしまったので注射してほしい!というお問い合わせが多くあります。
ん???ニキビに注射???
そして患者様のお声の中には
ニキビに対しての注射後、患部が凹んでしまった。
注射してもまたできてしまう。
注射した後、ニキビ跡が残ったまま消えない。。
などなど。。
ちょっと待ったーーーー!!
最近、間違った知識でニキビが瘢痕(肌の傷跡)になってしまうケースが多いように感じます。
当医院でもたくさんお話はしますが、ニキビは長期戦です。
最近はニキビができないし治ったからもう薬は塗らなくていいや、病院にも行かなくていいや、ニキビできたらとりあえず注射すればいいや。
そういった患者様が多く増えていると感じます。
注射というのはケナコルトを使った注射です。ケナコルトは長期作用性のステロイドの薬剤です。
もちろんケナコルトを使っての治療は悪いものではありませんし、盛り上がって赤みのある傷あとやケロイドには皮膚科的ではよく行う治療法です。
ただし、一度で完全に治ることはなく、通常1か月に1度繰り返し注射していきます。
一方、厚みのないところに注射すると皮下組織の萎縮が起き、陥凹することも少なくありません。
(通常1−2か月で元の通りに回復してくることが多いですが。。)
また、ステロイドはその副作用でニキビを増やすことは知られているので、原則ニキビには使いませんが、かなり腫れていて炎症が強い場合に少量注射することがあります。
全く治療効果がないわけではありませんが、間違った知識のままでいるとニキビを増やすことになってしまいます。
まずはニキビ治療は長期戦であることをしっかりと理解して、お薬と上手に付き合っていけたらいいですね♥♥